【大予想】Googleしごと検索リリース後、Indeedはどうなるか
今回はGoogleしごと検索がリリースされた今、今後Indeedはどうなっていくのか?ということについて、の予想を書いていきたいと思います。
Googleしごと検索とIndeedの現状について
1月23日にGoogleしごと検索が上陸して、この記事の執筆時点で約5ヵ月が経とうとしています。上陸前はGoogle検索エンジンの上位を占めるということで、Indeedを始めとする求人検索エンジン、またタウンワークや求人ジャーナルといった求人媒体の大幅なアクセス減少が危惧されていました。
また、広告枠がなくお金で上位表示をさせることができない、つまり「Googleしごと検索の自然検索で上位をとらない限り集客不可」という仕様により、その対策をどうすれば良いのか、業界全体が注目していました。
そして日本にGoogleしごと検索が上陸して約5ヵ月が経つ現在、どうなったかというと、Googleしごと検索からの流入は多くないという状況です。
※ほとんどのサイトが全体の流入数の1%もしくはそれに準ずる程度であるが、2019年6月24日現在、サイトによっては応募数全体の1/5、1/4を占めているところもあり、Googleしごと検索からの流入が高いコンバージョン率を誇ることから、ソースとしてGoogleしごと検索を無視できないものになりつつあります。)
これは日本人がまだまだGoogleしごと検索を使っていない、そもそも浸透していない、ということが一番の原因と考えられますので、この状況はしばらく続くと考えられます。
IndeedはGoogleしごと検索が上陸してくるという情報を事前に察知しておりましたので、2017年から知名度を高めることを目的に多くの費用をTVCMに投下し、検索エンジンの上位表示だけでなく、知名度の向上に努めてきました。その結果が実を結んでいると考えられます。
IndeedのCM放送回数について、Job Search on Google(Google for Jobsの正式名称)がアメリカでリリースされた2017年7月~2019年3月の間、関東地方での放送回数を調べてみました。以下はその放送回数の推移を表すグラフです。(グラフのうえの数字は放送回数の順位)
これによると、Indeedを有するリクルートはアメリカでJob Search on Googleがリリースされたときから多大な費用をCMに投じてきたことがわかります。
日本ではこのような状況ですが、先にリリースされた米国においてもIndeedのアクセス数減少は5%程度に留まっており、多大な減少には至っていないのが事実です。
これからGoogleしごと検索が普及してくる可能性について
現在の検索エンジンは、各キーワードの順位によって、大きく流入数が変わります。
4位になると5%を切り、さらに下位になるとどんどんクリック率が下がっていきます。
検索エンジンで集客をしようとすると、1位~3位に入らないと意味がない(良い結果は得られない)ということが実態であり、例え検索ボリュームの多いキーワードの上位を獲得することができなかったとしても、検索ボリュームが小さいキーワードの上位をいかに獲得し、安定したアクセスを築いていくか、という戦いをメディアは繰り広げています。
そんな戦いの中、Googleしごと検索は無条件で常に上位(一番上、少なくとも3位までには入っている)に位置していますので、何かのきっかけでユーザが認知すれば、大きくアクセスを伸ばし、Indeedの強力なライバルになる可能性は低くありません。
その「何か?」というのは、下記のことが考えられると思います。
① Googleが広報活動を行い、日本人に認知させる
② Googleしごと検索に正しく表示されている案件が多くなり、ユーザビリティが上がる
③ Googleが表示制限の開放を行い、Googleしごと検索の表示回数が増える
Googleが広報活動を行い、日本人に認知させる
現状、絶対的に認知度が低く、存在に気付いている人・使う人が少ないということが大きな原因になるので、GoogleがTVCMを打つなどの広報活動を行えば、利用者も増えると考えます。しかし、Googleしごと検索は有料の商品ではなく、また様々な国でリリースしているサービスのため、日本でCMをうってまで広報活動をするということは考えにくいでしょう。
実はGoogleは求人サービス以外にも「Google Hotel Search」というホテルを探すことができるサービスをリリースしています。
これはホテルの検索がGoogleマップと連動して行うことができ、周辺の観光地や駅等も一緒に調べることができますので、とても便利なサービスになっています。こちらもリリースされてから1年以上たっていますが、まだまだ日本人では知らない人が多く、また広報活動等も一切行われておりません。
ただ、「Google Hotel Search」は検索エンジンの順位でいうとかなり下の方に表示されていることも多く、無条件で上位に表示されるGoogleしごと検索とは前提条件が違いますが、少なくともGoogleしごと検索が単体で認知度を高めるための活動を行うというのは考えづらいでしょう。
Googleしごと検索に正しく表示されている案件が多くなり、ユーザビリティが上がる
現状はかなり良くなってきていると思いますが、Googleしごと検索がリリースされた当初は、各求人媒体・求人サイトがGoogleしごと検索の読み込み仕様に対応できていなく、2行や3行の原稿しか表示されていない、といったようなひどい状況でした。
ただ現在はどんどんGoogleしごと検索に対応しているサイトが増えてきており、掲載原稿もしっかり情報が書かれているものが増えてきましたので、リリース当初と比べると求職者も仕事を探しやすい環境になってきたのではないかと思います。
Googleしごと検索の健全化により、ユーザビリティが向上し、Googleしごと検索を利用するユーザが増える可能性は高いと考えます。
Googleが表示制限の開放を行い、Googleしごと検索の表示回数が増える
噂レベルではありますが、Googleしごと検索は現在テストマーケティングを行っている状況であり、ユーザの表示回数を制限していると言われています。(リリースされる前に、1ヵ月程度一部のユーザのみにGoogleしごと検索が表示されていたことがありますが、そういった制限はお手軽にGoogleはできるものと思われます。)
また、現状Googleしごと検索は検索エンジン内でも必ず1位表示されるわけではなく、検索キーワードによっては2位以下に表示になることも少なくありません。
表示回数、表示順位の制限をGoogleが解除したとき、大きくGoogleしごと検索へのアクセスが伸びる可能性があります。
しばらくはIndeedの独壇場、数年後はわからない、今できることは?
現状、知名度、検索エンジンの順位の面でIndeedが圧倒的に強く、Indeedの独壇場は続く可能性が高いと思います。ただWebの世界の動きは早く、1年後、2年後はどうなっているかわかりません。
つい昨日まで流入数が少なかったサイトが、次の日には途端に多くの人が流入する、というケースも稀ではありません。
Googleしごと検索は広告枠が無いので意図的に上位に表示させることは難しいですが、裏を返すとしっかり対策をすれば無料で応募をとることができる可能性を秘めているツールになります。
今後チャンスを逃さないため、Googleしごと検索からの流入が増えたとき。常に掲載できている状態を継続できるよう、今から準備しておくのが良いでしょう。