コラム

最近はGoogleしごと検索からの流入・応募も少しずつ増えてくるようになりました。今回は、Googleしごと検索から流入してくる求職者は、他の流入元と比較してユーザの質はどうか、Googleアナリティクス(以下、GA)ではどのような数字の変化として現れるのか、ということを解説します。

サイト全体の数字は流入元によって大きく変わる

求人サイトをGAで見ると、セッション数、PV数、直帰率、平均セッション時間、CV率等、様々な数字を計測することができます。

直帰率が低く、PV数が多いサイトは1ユーザがたくさんのページを見ているということになり、CV率が高いサイトはCVに近いユーザを効率よく集めることができている、ということになります。

これらの数字でサイトの評価を行うことも多いかと思いますが、大前提として、これらは流入元によって大きく変わります。

各媒体の数字の違いについて

下記は弊社で管理している複数の求人サイトのGAの情報や過去の経験を元に、各流入元の直帰率、平均セッション時間、CV率を記載したものです。


直帰率 平均セッション時間 CV率
Indeed無料枠 60%~80% 約2分 4%~7%
Indeed有料枠 70%~90% 約1分 0.2%~1%
Googleリスティング 50%~70% 約2分 0.4%~2%
Google自然検索 60%~80% 約1.5分 0.4%~2%
Yahooリスティング 50%~70% 約1.5分 0.4%~2%
Yahoo自然検索 60%~80% 約1.5分 0.4%~2%
Googleしごと検索 60%~80% 約1.5分 4%~7%

※GoogleやYahooの自然検索はどのキーワードで上位表示されているか、リスティング広告もどのキーワードからの流入が多いかという部分で、それぞれ大きく数字は変わりますので、あくまで目安として捉えてください。

上記項目ごとにランキング形式にすると、下記のようになります。

直帰率部門

1位 Google・Yahooリスティング広告
2位 Indeed無料枠、Google・Yahoo自然検索、Googleしごと検索
3位 Indeed有料枠、
※直帰率が低い順

直帰率部門ではリスティング広告が1位となりました。リスティング広告はキーワードを買う、というイメージの広告になりますので、求職者が検索してくるキーワード(地名+求人 等)から流入した求職者は、サイト内に他の仕事が無いか回遊する傾向が強いことが理由になるかと思います。

対してIndeedはIndeed上で仕事を検索し、サイトに一旦遷移しますが、案件が気に入らない場合はIndeedに戻り、また仕事を探すというルートになるため、直帰率が高くなる傾向にあります。

平均セッション時間部門

1位 Indeed無料枠、Googleリスティング広告
2位 Yahooリスティング広告、Google・Yahoo自然検索、Googleしごと検索
3位 Indeed有料枠

平均セッション時間部門では、Indeedの無料枠、Googleリスティングが1位となりました。Indeed有料枠は下記のようにクリックするとサイトに遷移しますが、Indeed無料枠はクリックすると一旦Indeed内で原稿を見ることができ、その後案件が気に入ればサイトに遷移する、という順番になります。

結果、無料枠から流入するユーザのほうが原稿をしっかり見てからサイトに遷移しているので、他の求人案件をサイト内で探すため回遊したり、案件を詳細まで確認して吟味するユーザが有料枠から流入したユーザよりも多くなるためセッション時間が長くなるのでは、と考えています。

CV率部門

CV率部門での一位はIndeed無料枠とGoogleしごと検索になりました。2位が「0.5%~2%」に対して、一位は「4%~7%」と圧倒的です。

まず大きな理由として、流入経路大きく違うということが考えられます。Indeed有料枠やGoogle・Yahooから流入する求職者は、原稿を見る前にサイトに遷移してくるのに対して、Indeed無料枠とGoogleしごと検索から流入する求職者は、原稿を見てからサイトに遷移してきます。

Indeed無料枠の流入経路

①お仕事一覧ページ


②お仕事詳細ページ


Indeed有料枠の流入経路

①お仕事一覧ページ


Googeしごと検索の流入経路

①お仕事一覧ページ


②お仕事詳細ページ


GAの場合、計測は「サイトに遷移したとき」に1セッションとしてカウントされますので、お仕事一覧ページと求人サイトの間に詳細ページがあり、原稿を見て応募する気で求人サイトに遷移してくるIndeed無料枠やGoogleしごと検索はCV率が高くなります。

これは無駄な流入数が少ないと言い換えることができ、CV率が高い理由になりますが、同様にGA上でGoogleしごと検索からの流入が少なく見える理由の一端もここにあります。

今回の検証から言えることは何か

優秀なサイトとはなにか、というテーマに対して1つ確実に言えること、CV率が高いサイトではないかと思います。月間100万PVあって月間100CVのサイトよりも、10万PVでも100CVあるサイトを目指すべきだと思います。

これは後者のほうが効率よく良質なユーザを集め、CV数を稼いでいることを意味します。サイトの目的は集客することではなく、あくまで目標を達成することであり、求人サイトにおける目標とはほとんどの場合、応募もしくは会員登録になります。

以上のことから1つの結論として、サイトのCV数を増やすには、Indeed無料枠とGoogleしごと検索からの流入をできる限り増やすことが、サイト全体のCV数を増やす近道である、ということが言えます。

まとめ

Indeedの無料枠、Googleしごと検索はどちらも検索エンジンに似た仕様になりますので、原稿内に求職者に検索されるであろうキーワードを多く入れれば、広告の表示回数が多くなります。ただGoogleしごと検索はしっかりシステム対応しないと、そもそも原稿が正しく表示されない、というハードルがあります。

正しく表示されないと順位にも影響がでることが考えられますし、せっかくGoogleしごと検索に表示されても原稿が正しく表示されていない、魅力的ではないとなると、サイトに見に来てくれる人も減ってしまいます。

総じて大切なのは各媒体ごとの仕様に対してしっかり対応していくということと、求職者がサイトに来たくなる、応募したくなるような魅力的な原稿に変えていくということが応募を増やすポイントになると思います。


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