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2019年1月、GoogleはGoogle Hireをアジアパシフィック圏へリリースしました。Google HireはGoogleが作ったApplicant Tracking System(応募管理ツール)でGoogle for Jobsへの原稿掲出はもちろん、Gsuiteと連携した高いコミュニケーション機能を持ち、ATS業界へ激震を起こしました。今回はそのGoogle Hireについて解説したいと思います。

ATSについて

Applicant Tracking System (ATS)は20年以上前のアメリカで生まれました。人口が巨大で年間20%の労働者が職を変えると言われるアメリカでは一つのポジションに対して多数の応募が寄せられ、人事は送られて来る大量の履歴書を一つ一つ検討する時間はありません。そこで、どうにか履歴書のフィルタリング作業を自動化できないかと考えたのがATSの始まりです。当時は単純に履歴書をデジタルスキャンして掲載している求人票とのキーワードマッチングで履歴書の求人に対する関連度を測りフィルタリングを行なっていました。現代に入り、機械学習の技術が発展したことにより、ATSはさらに高度化し履歴書に書かれた文章の文脈まで理解することが可能となりました。さらに最新のATSは履歴書の名前を元にネットで公開された情報からバックグラウンドチェックをすることもできます。差別撤廃を掲げるアメリカでは人種、性別、年齢などによって審査に影響が出ることを防ぎたいため、個人情報を全て企業に開示しない法律があります。このような背景から履歴書に書かれている情報は非常に限られています。そこでATSは履歴書から与えられた情報からインターネットを探し回り判断材料となる追加情報を集めて候補者の絞り込みを支援します。さらに近年のATSの機能は履歴書の解析に留まらずタレント・アクイジションの変遷と合わせて、応募者の管理や日程調整のサポートなど採用までのあらゆる過程をサポートするようになりました。

Google Hireとは


Googleは2017年7月にGoogle Hire (以下 Hire)と呼ばれるATSを発表しました。Google for Jobsの発表から数ヶ月での発表となりGoogleのHRテック領域への進出が本気であることを業界に知らしめた製品です。このHireは以下の画像の通り、2018年にはヨーロッパ、アフリカ、中東へローンチし、とうとう2019年にアジアパシフィック圏内で利用可能になりました。


G suiteを利用している企業のみが利用可能

HireはGmail、Googleカレンダー、ハングアウトやスプレッドシートなどを利用したツールであるため、Gsuiteを契約している企業のみが利用可能です。後述しますが、利用料金の最小プランは従業員数が25名までのもので、500名以上で利用したい場合は要問い合わせとなっています。このことから、HireはGsuiteの利用企業に多い中小企業向けのツールとしてリリースされたことがわかります。


最も大きな特徴としてHire全体の検索機能に自然言語処理を用いており、応募者が提出してきた履歴書の中身を読み取って自社の求人原稿とどのくらいマッチしているかを自動的に表示したり、過去の応募者がどのくらい自社の求人原稿に合致していたか示すこともできるようになっています。

HireはGoogle for Jobs(Googleしごと検索)とは異なり、求人票を作成することができるようになっています。Hireで作成した求人票は即時Googleしごと検索へ反映されるようになっています。Hireで作成したページはHTMLソースを出力することもでき、自社のサイトへペーストして利用することも可能になっているそうです。

注目の機能!過去の履歴書から新しい募集の候補者を検索できるCandidate Discovery機能


この画像のように、検索窓に採用したい人物のスキルや採用したいエリアを入力すると、過去の応募者の履歴を参照し、合致する応募者を抽出してくれます。この抽出リストはランキングになっており、最もマッチする人を上位に表示するようになっています。

便利な面接設定機能

HireはGoogleカレンダーと連動しているため、面接スケジュールの設定も簡単にできるようになっています。


面接を担当するメンバーの予定をGoogleカレンダーで確認しながら面接スケジュールをいれることができます。


会議室の予約も簡単にできます。

面接のスケジューリングは手間のかかるしごとですが、HireではGoogleカレンダーの画面を利用できるためHire内で全て完結し、画面を別に起動してカレンダーを表示させる手間もありません。もちろん、面接スケジュールを入れられた担当者にはGmailで通知メールが自動的に送信されるようになっています。

強力なバックグラウンドサーチ機能


履歴書から読み取った住所や氏名、連絡先情報を元にインターネット上からLinkedInやTwitter、GitHubのアカウントを応募者情報画面に表示します。前述の通り、差別撤廃を掲げるアメリカでは人種、性別、年齢などによって審査に影響が出ることを防ぎたいため、個人情報を全て企業に開示しない法律があります。このような背景から履歴書に書かれている情報は非常に限られています。そこでATSは履歴書から与えられた情報からインターネットを探し回り判断材料となる追加情報を集めて候補者の絞り込みを支援するようになったのです。

Google for Jobsに自動掲載!求人票作成機能


Hireでは求人票を作成する機能があります。日本人ユーザーの我々にとっては朗報ですが、日本語の原稿を掲載することもできるそうです。(ウェビナーを受講したときに直接質問したので確実です)また、作成した求人票ページはHTMLソースを出力することもできるので、自社サイトのページへコピー&ペースとして再利用することもできるようです。
Hireで作成した求人票は即時、Google for Jobsに表示されるようになるようです。


Google for Jobsに表示されると、上の画像のようにHireで作成したページへのリンクボタンが表示されます。

月100ドルから利用可能


Hireは月100ドルから利用可能です。従業員数によって費用がことなっており、従業員全員にアカウントを発行しても費用は定額になっています。Gsuiteのオプション的なサービスとはいえ、非常に安価な値段といえます。

利用開始するには

まずはHireのウェブサイトよりデモのリクエストを行い、Googleのセールス担当によるデモを受けなければ利用開始できないそうです。日本のGsuite代理店で取り扱っているという話はどこにも出ていないので、直接Googleへコンタクトする必要がありそうです。

今回はHireについて解説しました。今後はHireのようなGoogleしごと検索(Google for Jobs)に関連するサービスも紹介していこうと考えております。
次回の記事もお楽しみに。


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